こんにちは、てつじ(@ngttj_F_corgi)です。
前回の記事(いちごのきほん~選び方や食べ方、種類)から引き続き、いちごのお話です。
今回は売り手目線の強いお話となります。
2~3月はまだまだいちごは果実の売上を引っ張ってくれる品種。
ただ、気温の上昇に伴ってロスになりやすいのが悩みどころですよね。。。
今回の記事では、そんないちごの売り方を解説していきます。
この記事を通して以下のことを学んでいただけます。
1.いちごの売上を上げるコツ
2.いちごのロスを減らす方法
強調したいことはただひとつ。当日売り切り徹底です。
品揃えの豊富さは売上に響かない~もっと大切なことがある~
さて、まずは前回の記事ではいちごの種類について味がどうとか書きましたが、
種類がどうとかはさほど重要ではありません。
というのも、人の味覚・その時の体調・いちごの一粒ずつ異なる鮮度や熟度によって味の感じ方
は変わってしまうため、一概にこのいちごが甘くておいしいとは言えないからです。
あなたが「甘くておいしいです!」っておすすめした品種も、お客様によっては
「すっぱかったんですけど!」って言われかねないのです。
また、食べる人の主観も大いに影響します。
福岡出身の人ならあまおうを、栃木出身の人ならとちおとめをひいきするでしょう。
ちなみに、前回の記事で紹介したいちごの味は全て僕がお店に出ていたパックを1パックずつ
買って、食べ比べてみました。でも普通のお客様は食べ比べなんてしないはずです。
ちなみに「練乳との相性よし」とか書きましたが、練乳かければ甘党はイチコロなんで
評価の参考にはならない蛇足なのです。
そもそもですが、品揃えしすぎることが購買意欲を落とすという研究もあります。
有名なコロンビア大学のジャムの実験があるのですが、
「選択肢が多いと選択することをやめてしまう」というものです。
要するに「何買っていいかわからないし、いらないな」とお客様が
思ってしまうということなのです。
もともと果物は嗜好品。お客様に「買いたい!」って思ってもらえなければ
売れなくなってしまうのも当然ですよね。
いちごなんて買ってもせいぜい1パックですしね。。。
売上アップに必要な考え方とは~あなたの”こだわり”です~
じゃあ何をポイントとして売り出していけばいいのかについてですが、
下記の4つにこだわってください。
- 鮮度
- 値段
- 産地
- あなたの”おすすめ”
1.鮮度
いちごはとにかく鮮度劣化の早い果物です。
開店前に鮮度を見ても昼には汁が出ているというのもザラですし
陳列前から傷んだものが入荷するなんてこともしょっちゅうです。
ですので、鮮度チェックをマメに行い、夕方のタイムセールなどで売り切ってしまいましょう。
広告などの目玉のいちごよりも、品揃えで数パック陳列している品種は
むしろタイムセールなどで安く売ってしまいましょう。
翌日残って値引きする労力や、最悪廃棄になってしまうより、原価を切ってでも
売ってしまったほうがマシです。
ただし、物流の関係でお店によっては翌日朝いちばんでいちごが入荷しないこともあります。
その場合は開店前に売場が作れ、いちごの入荷まで売り場を維持できる量は
バックヤードで確保しておきましょう。
2.値段
正直、同じ価格帯のいちごではそこまで味が変わるわけではありません。
誤差のレベルです。
ですので、いちごが特売に入る時は、特売の品種で売場をダイナミックに拡げ、
売上を伸ばしましょう。シンプルですが安いものは強いです。
品揃えは平台の上段でちょこっと売ればいいです。
本当に欲しい人しか買いませんし、「私は絶対このいちごしか食べない!」
なんて人は地球上に何人いるのかって話です。
その日一番イイものを提案することが、お客様にとって得になりますし、
お店にとっても売上につながって、Win-Winですよね。
3.産地
ちなみに僕は「九州産いちご祭り」と題して、
あまおう(福岡)さがほのか(佐賀)さちのか(長崎)を
夕方からのタイムセールで同じ価格帯にして鮮度のいい状態で売ったことがあります。
そのお店ではどうしても特売が入るとちおとめやべにほっぺ以外のいちごが
伸び悩んでいたんです。
そこで、当時の主任と相談して九州いちご祭りのプロモーションを組みました。
一度、死筋(売れてない商品)の魅力を知ってもらうことで、
ロスを改善できないものかと。
結果として、その年の品揃えイチゴの値引き率を半分にすることができました。
他にも地産地消をうたって栃木県ならとちおとめを、茨城県ならいばらキッスを
大々的に売り出してみるのも面白いかもしれません。
「栃木の魅力再発見」「農業王国いばらき生まれのいちご」などと
書いた販促物を作ってお客様の注目を集めて特設を作ってみたり。
地場野菜でいちごを収めている農家さんがいるなら、鮮度をアピールできて
いいですね。
4.あなたの”おすすめ”
最後は究極、”あなたが食べておいしいと思った品種“を推しましょう。
結構いちごは年によって味の良しあしが左右されます。
「去年はとちおとめおいしかったのに、今年はそんなに…」
「むしろちょっと高いけどいちごさんのほうがおいしいな…」と思ったら
迷わずおいしいと思ったものをおすすめしましょう!
例えば「青果社員〇〇おススメ!いちごさん!」とデカデカと書いた
コトPOPを作ってみるとか。「青果社員」というのもお客様の信頼が得られます。
ただし、おいしくないと思ったいちごに否定的な意見を書いたり言ったりしない
ようにしてください。
売上落として自分の首が絞まるだけでなく、固定ファンのお客様の心象も悪くなります。
まとめ
最後に振り返りです。
いちごの売上を伸ばしてロスを改善するには、品揃えをアピールすることではなく、
鮮度と売り方にこだわって、とにかく回転を速めることを意識してください。
2月も終わり、3月になると気温もあがって鮮度劣化が早まります。
仕入れたいちごはなるべく売り切って、おいしい商品をお客様に提供し、
ロスをへらして売上を作っていきましょうね。
読んでいただいてありがとうございました。
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